研究計画 本研究の具体的な研究実施計画について
以下の①~⑤の調査、分析、考察等を実施することにより現状、課題等を明らかにする(図表参照)。
①:従業員に対する国内アンケート調査等により就職・採用後5年程度の実情を把握し、入社時と現在のギャップを明らかにする。
アンケート調査対象:日本国内で勤務している大学卒業後3年程度の従業員(1,000サンプル程度回収)
アンケート調査方法:Webによるアンケート調査
アンケート調査設問項目:就職時におけるIS等の参加状況(内容、日数など)、就職及び現在の満足度、就職時の入社企業の実情の把握状況と現実のギャップ、在学中におけるISの能力向上認識と現状のギャップ、入社企業の在籍・離職状況など
②:①から得られた定量データの多変量解析等によりISのマッチング機能を高める要因を抽出する。
ISの有効性を検証する従属変数として就職時と現在の社内の実情把握のギャップなど、これらを説明する独立変数としてISの内容など就活の状況などを想定し、多変量解析などにより入社後に継続するISの有効性の検証やそれらを高める要因を抽出する(具体的な変数は図表の②を参照)。
③:海外調査(補足)を実施し、日本の特徴や相違点、共通点をより明確にする。
日本の特徴を明らかにするためにはその比較対象として諸外国の実情を把握する必要があるが、これまでの研究で実施してきたフィンランドや中国でのインタビュー調査結果をもとに国際比較を行う。これに加えて高等教育機関からの就職、企業の採用など人事労務管理や労働市場に関する文献・データによる分析を実施する。
④:①~③をもとにより有効な就職・採用活動の体系化・一般化を図る。
入社後においてもISの有効性を高め、就職・採用のマッチング機能を高めるISを具体的に提示し、ISを活用した就職・採用の拡大可能性と課題を明確にする。